① スピーカーの振動板からでる音はスピーカーの表面と裏面に反対の位相で同じ音量が出ている。位相が逆である裏面から出た音が表面から出た音に出会うと互いに打ち消し合ってしまう。その効果は低音になるほど強まるので、低音再生の為には箱(エンクロージャー)が必要であったのだが、ハードエンクロージャーの場合、箱の中に放射される音波が固い箱の中で幾度も反射し(箱の中がトンネルやお風呂場で聞く音のようにエコーがかかる状態になる)、一部は内部の吸音材やエンクロージャーに吸収されるが、バスレフポートあるいは振動板から外部に放射される。そのときに放射される音はスピーカーに入力された信号よりも遅れてしまい余韻のある音になってしまう。
② スピーカーが音波を発生しているとき、振動板の振動はスピーカーユニットのフレームからフランジに伝わり、それがエンクロージャーに伝わる。その振動がエンクロージャーを板振動させ、入力した信号とは違う音波がそこから発生してしまう。
③ ①のエンクロージャーに吸収された音波及び②の理由によりエンクロージャーは入力された信号よりも長い時間振動する。その振動が再びスピーカーユニットの振動板にも伝わり雑音波が発生する。